前回からのつづき。
もともと、まえから計画的にたばこをやめようというつもりはなかったので、そろそろたばこをすうのにもあきてきたなあというきもちはあったし、「禁煙外来」 のこともしってはいたけれど、どこにそんなお医者さんがいるのかもしらなかったし、おおきな病院はだいたいいつもこんでいてけっこうじかんがかかるものだし、まあいずれ機会があったら、とおもっていた。
そんなとき、ことしの2月上旬のことだったが、うちの近所のとおりで信号まちをしていたら、まさにむかいのめのまえに内科のクリニックがあって、おおきな字で 「禁煙外来、初診随時」 とかいてあるのだった。ちょうど時間もあいていたので、とびこみでうけつけのひとに 「禁煙外来おねがいします、初診です」 ともうしこんだ。なんだか映画館で切符をかうみたいだ。
禁煙外来といっても保険がつかえるところとそうでないところがある。保険がきかないと全額負担になってしまうので、いちおうそれもきいてみたが、そこはもんだいなく保険適用の禁煙外来だった。いがいと近所にあったのだった。しかもはなしがはやくて、「じゃあさっそくきょうからはじめましょうか」 ということになった。ぼくはそのときにはとくにたばこに未練はなかったので、のぞむところである。
さて、ここからがだいじ。事前におしえてくれるわけではないのだが、保険適用で診察をうけるためには、いくつか条件がある。禁煙外来にいくと、なにげなく 「診察のまえにこれやっといて」 みたいなかんじでかんたんなアンケート用紙をわたされる。このアンケートがくせものなのである。「禁煙しようとしてできなかったことがありますか」 とか 「たばこをすいたいときにすわないのはつらいですか」 とかそういう設問があるが、ここでみえをはって 「いや、すわなきゃすわないでへいきなんだけどね」 というようなこたえをかいてしまうと、「依存度がひくい」 ということで保険適用にならない (ようするに 「病人」 としてみてもらえない) のである。ここはもう、うそでもいいからこれでもかというくらいにヘヴィ・スモーカーぶりをアピールしたほうがよい。
それから、「何歳からすっていますか」、「1日に何本すいますか」 という設問もある。じつはこれも保険適用にかかわっているので、「すっている年数×1日の本数」 が200以上でないと依存症にしてもらえないらしい。ぼくはそんなことしらなかったので、16歳からすってましたとかくのがなんだかきまりわるくて 「20歳から1日20本」 とかいたところ、そうすると、きみはまだ8年間だから……、と、医者がこっそりおしえてくれた。あわてて 「うそ、うそ、じつは16からすってます」 と訂正して、ことなきをえた。だから、たとえば就職を機にたばこをやめようという20代前半くらいのひとは、「15歳から、1日40本すってました」 とかけっこうだいたんなことをいわないといけないが、べつに警察にちくられたりはしないので、とりあえず200をこえるようにてきとうにこたえておけばよい。ぼくを診てくれた先生も、いまはやめたけど15歳からすってたっていってたし。保険適用にかんしてくわしくは
こちら。
それから、機械に息をふーっとふきこんで、呼気のなかの一酸化炭素をしらべたりした。たばこをすわないひとの数値が 0 から2ppm くらいらしいのだが、このひぼくはおきてからまだ一本もすっていなかったのに、8 か 9ppm くらいあった。やっぱたばこやめようとおもった。
あとは、お医者さんから 「たばこの害」 についてのレクチュアをうけるのだが、これはまあ、たばこをすうひとならだれでもしっているのでとくにめあたらしいことをおしえてくれるわけではない。「そうなんですよねえ」 とふかくうなずくくらいのものである。そのあと、ようやく 「ニコチンパッチ」 の処方箋をだしてもらえる。たばこならそのへんの自販機でこどもでもかえるのに、ニコチンパッチは医師の処方箋がないとかえない、というのもかんがえてみたらふしぎなはなしである。まるい絆創膏みたいなもので、これをからだに貼ると皮膚からニコチンがすこしずつしみこんでいくというもの。最初は直径10センチくらいで、だんだんちいさなものにかえていく。
たばこをやめたのにニコチンがからだにはいったらいみないじゃないかとおもうかもしれないが、たばこみたいにけむりでがーっと肺にいれるのとは毒性がぜんぜんちがう。最終的にたばこをすうという習慣がなくなればよいわけで、そのあいだのニコチン切れの禁断症状をこれでやわらげようということだ。じっさい、これを貼っているとそんなにせつじつに 「ああーすいたいようー」 というきにはならない。一説によると、たばこをすいたいという欲求が 200分の1 になるらしい。どうやってはかったのかしらないけど。
全国の禁煙外来を
ここで検索できます。あとからきいたことだが、医院によっては、予約から何週間もまたされるところもあるらしい。ぼくはうんがよかったのだ。すぐやめたいひとは、初診時にすぐニコチンパッチの処方箋をだしてもらえるか、でんわできいてからいくとよいでしょう。
さらに次回につづく。
- 2007/05/25(金) 10:35:37|
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